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ニュース・プレスリリース

【レポート】第36回 ゆかりセミナー「葬送という仕事~取材体験から~」

2016年6月2日 (木)

第36回のゆかりセミナー、テーマは「葬送という仕事~取材体験から~」。
フリーライターの井上理津子さんにお話をお伺いしました。
今回も会場は満員となりました。ありがとうございました!


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セミナーでは、井上さんのご著書2冊について、体験をふまえてお話しいただきました。


『親を送る』
集英社インターナショナル, 2015

『葬送の仕事師たち』新潮社, 2015
『葬送の仕事師たち』
新潮社, 2015

2008年に、79歳と84歳の両親を相次いで亡くした実体験。
そして、葬儀社社員・納棺師・復元師・エンバーマー・火葬場職員といった、死に関わる職種を通した葬送の実態。
「死」と「別れ」のルポです。


まずは、『親を送る』に描かれたご両親の看取りのお話から。
延命はどうするか、家族がどう看病や介護を分担するか、施設はどうするか、葬儀はどうするか、お金はどうするか……
驚き、悲しみ、怒り、さまざまな感情。現実との間で悩みながらさまざまなことを決め行っていく、精一杯の日々。家族の看病・介護・看取りに関するあらゆる問題が一気に押し寄せた様子が語られました。
多くの方が、どこかで自身の体験と重ねながら、お話を聞いていたのではないでしょうか。


次にお話は、『葬送の仕事師たち』へと移りました。
「死」というとてつもなく大きな出来事にたずさわるプロたちのことを、我々はあまりにも知らなすぎるのではないか? そんな疑問も、井上さんにはあったといいます。
葬儀社社員、納棺師、湯灌師、復元師、エンバーマー、火葬場職員……さらにそれらを目指す学生たちへの取材を通しまとめられた一冊です。
本では、彼らの仕事の内容はもちろんのこと、仕事に対する考えや死生観といった内面までもが描かれています。セミナーでもそれらをいくつかご紹介いただきました。
関西弁で言う「えらい」とは、「すごい」そして「大変」という意味をあわせ持つ言葉です。彼らは本当にえらい、ただ仕事というだけではできない、と井上さんは繰り返し述べていました。
葬送の業界の内側、働く人々の思い、さらにそれだけでなく、彼らへの井上さんの尊敬の念までもが強く伝わるお話でした。


セミナー会場には、なんと、本に登場したプロフェッショナル(森田和彦さん)もお越しくださっていました。突然のお願い(無茶振り?!)ながら、森田さんにも少しお話いただきました。ありがとうございました。
質問も飛び交い、多死社会のこれからを考える機会ともなりました。


もう少し広い意味で、我々ゆかり協会も死に携わっています。
超高齢社会、多死社会、核家族化、多様化──そんな将来像が浮かび上がる現代。それぞれがそれぞれの事情を持ち、抱がざるを得ないこれからへの不安があります。
そんな不安を少しでも和らげるために、わたしたちゆかり協会も微力ながら働きかけをしてきたいな。などと、僭越ながらあらためて考えさせられた、今回のセミナーでした。


ところで。
こちらでもご紹介しましたが、ゆかり協会の活動が東京新聞別冊の生活情報誌に掲載されました。
暮らすめいと 第90号 (2016年4月号)
 特集:終活前線「終末に備え 豊かな人生を」
今回のゆかりセミナーでは、その記事を見てご参加くださった方々も。
そのためセミナー冒頭では、まず三国理事より、「終活ではどのようなことを考えてゆけばよいのか?」について、ゆかりチャートをもとにお伝えしました。


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次回ゆかりセミナーは7月30日です。
詳細決まり次第、当Webサイトに掲載いたします。お楽しみに!


最後に講師の井上さんと理事たち(+ゲスト1名)で。いい笑顔!

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■ 講師紹介

井上 理津子(いのうえ りつこ)
フリーライター。
日本文藝家協会会員。
 
奈良市生まれ。
航空会社勤務を経て、活字の世界へ。
大阪のタウン誌「女性とくらし」編集部勤務後、フリー。
 
人物インタビューやルポを中心に活動を続けている。
2003年〜05年、生活環境文化研究所の外部スタッフとして
国土交通省東北地方整備局広報誌「Bleu vague」編集長を歴任。
 
長く大阪を拠点としていたが、現在は東京在住。

(※「井上理津子公式ウェブサイト」より転載)


■ 書籍情報